イニシャルDから学ぶドラテク解説

イニシャルDのドラテクを学んでドローンレースに勝つための理解

イニシャルDの名シーンのいくつかを、操縦テクニックと操縦のマインドセットの観点から、かみ砕いて説明をする記事を書こうと思います。

 


シーン1

スロットルオフとフロント荷重の移動、旋回操作のタイミング

【9秒】黄色い車がマフラーから火をふいています。

 

 これは、嘘でも、演出でもなく、本当のことです。

 コーナーの手前でシフトダウンして、アクセルを抜いてフロントタイヤに荷重を移動させます。すると、アクセルを抜いているので、エンジンはプラグを点火しません。ゆえに、生のガソリンがマフラーから出るときに、マフラー外で燃える現象です。

 

☆ドローンだとスロットルを抜くとブレーキがかかります。同時に、モーターから逆流電流がでて回路を攻撃して壊れるので、キャパシタを装備しなければなりません。

 

 ★アクセル(スロットル)を抜くタイミングを理解してください。

 

 ★フロントに荷重すると同時に車体をトレースラインから30-40度旋回させてコーナーの内側に操縦車の目線(FPVカメラ目線)を向けます。


後続は先行の挙動を見れるので間合いをつめられる

【16秒】2台がコーナーで横に並んだまま、後続車が追い付いて間合いを詰めます。

 

★先行車は後続車が見えません。コーナーの先が読めないので、限界でコントロールするのは難しいです。しかし、後続車は、先行車のラインと挙動を見ることができるので余裕があります。

 

☆これはドローンにも当てはまります。上級者ほど、追尾するポジションをとります。

 

 


コーナーリングの限界性能をあげるにはドリフトはセオリー

白いのが非力ながら軽量で旋回力に優れたAE86。黄色いのが超ハイパワーターボながら、旋回力に優れたFD。

 

峠の下りのバトルです。

 

まず、道路を30度ぐらい内側に傾いて斜めに滑りながら走っていますが、これがドリフト走行です。

 

 タイヤのグリップの限界以上でコーナーを曲がるとき、ハンドルを切るだけでは曲がりません。旋回力つまりヨー方向の回転をハンドルではなく、アクセルで後輪を駆動してタイヤグリップを調節して車体を曲げるのです。

 

 ★ドローンだと、ピッチとヨーとロールの複合旋回で、カメラを進行方向ではなく、旋回するコーナーの出口方向を見つめながらコーナーに突っ込んでいくシーンです。

 

ドライバーは二人とも、超上級レベルなので、あたり前のようにやっています。

 

 もともとは、砂利のダートコースをラリーで走るために開発された走行テクニックです。

 

 

 


ハイパワー車がローパワー車に負けるなど理論上あり得ないと考えるドライバーの未熟さ

【22秒】旧式の86をFDをぶっちぎれないいら立ち。

 

 

【25秒】次のコーナーの手前でアウト側にゆっくりラインを移動する。

 

【27秒】コーナーの手前でフルブレーキング。

★フロントのディスクブレーキのローターが摩擦熱で真っ赤に光る。これは、通常の車でも普通に起こることです。

 

★ただし、タイヤがロックする寸前までブレーキングする技量が必要です。一瞬タイヤがギューッと鳴く音でドライバーは限界点を感じます。同時に少しだけ緩めて、最大減速を得ます。

 

☆ドローンでコーナーで前でブレーキングするでしょうか?世界的にも、まだ明確な答えはありませんが、ほんの一瞬、瞬きするぐらいのフルブレーキングも、利用価値春と思います。

 楽なのは、スロットルを瞬間だけ緩めることです。ただし、普通は、突っ込み速度からの急減速ができません。

※次の動画の慣性ドリフトはこのブレーキ減速を使わないで克服するスーパーテクニックです。

 

★しかし、姿勢を一瞬でつくるために、スロットルを抜く操作で同様の効果を出すのが、プロのやり方でアニメではわかりしゃすくしています。

 

 

 

 


S字コーナーで慣性ドリフトに持ち込む

【35秒】右コーナーのあとはすぐに急な左コーナー

 

★黄色の車のドライバーは、この先が曲がり切れないS時コーナーで、2つ目の左コーナーは減速しないと、タイヤのグリップが足りないことを知っている。

 

☆S字コーナーは、右左の切り替えしの地点でどうしても減速が必要です。しかも、ロールを完全に切り返すためにタイミングが難しいです。

 

☆連続スラロームは、これを連続でやるという難度の高いセクションです。基本は2つのフラッグをクリアするラインの練習です。

 

 

★しかし、白黒の車は、追い抜いてコーナーに突っ込んでいく。そこには超絶テクニックが。

☆普通は曲がり切れないコーナーを、高いスピードでどうやって曲がるかということを示している。

 

 

 


 

【41秒】スピードが出すぎて、リヤタイヤが滑って外側に余分に流れてしまっている危険を黄色のドライバーは指摘している。

☆自分の技量の中で見れば、正解だが、相手はよりレベルの高い操縦テクニックを持っているので、異なる方法で安全にクリアできる。

 

★しかし、白黒車は次の左コーナーに振り子のように車体を揺り返して、左コーナーに進入していく。黄色車との間は大きく開いて、早いことがわかる。

 

★白黒車をよく見ると、車の滑っている角度が、それまでの2台の進行方向とズレ角度(ドリフトアングル)よりも大きい。30度だったのが60度に。

 

☆ドローンだと、曲がり切れないスピードだと気づいたら、ロールとピッチをより深くすることで、コーナー旋回が可能になります。

 もちろん、ロールピッチで高度は下がるので、スロットルは追加する必要がある。

 

 

★この角度を作るためには、ハンドル操作やブレーキ操作では間に合わないので、手前の右コーナーで余計に突っ込んでリヤタイヤを左にドリフトさせていた。これを、専門用語でドリフトさせる「フェイント操作」という。

☆ドローンだと、3つのフラッグがあれば、それはS字コーナー。2つ先のコーナーを意識して、手前のコーナーの挙動をコントロールしなければならないということ

 

 

 

 

 


 【55秒】黄色い車のドライバーの目が点になる。「慣性ドリフト!」とは、左コーナーをノーブレーキで突っ込んで、横に流れた車体の慣性だけで曲げるテクニックのことです。

 

☆ノーブレーキといっても、スロットルのオンオフのタイミングでブレーキと同様の挙動変化、加重変化をつくりだせることが大前提です。

 

 

 


 

【59秒】黄色車は、見とれて追いかけてしまって、コーナーの進入速度が高すぎるため、曲がろうとハンドルを切っても、リヤタイヤが限界を超えてしまってスピン状態に陥った。万事休す。路上に横に停まってしまう。

☆ドローンだと失速。propwashの状態。無理やり曲げようとして、ブレイクする状態です。

 

 

 

 

 


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シーン2

日本で最もパワーがあり、しかも4輪駆動の反則的な車、スカイラインGTRが黒い車。

白黒が非力ながら軽量旋回戦に優れた86(ハチロク)


【1分18秒】黒車は先行しているが、後続の白黒車を抜かせないために、コーナーの内側、つまりイン側をふさぐように左ぎりぎりに詰め寄ってコーナーを進入する。

 

★「ようし、インには来ねえな!」と確認して、アウト側にラインをずらした瞬間、白黒車はチャンス到来とひらめいて、フルブレーキング(ローターが真っ赤に燃える)減速して、一気に開いたイン側に飛び込む。

 

★黒い車がアウトに膨らむのは、もうイン側に入れないところまで押さえ切ったので、自分がコーナーを曲がれるラインに移動した。実は、重くて4輪駆動の黒車は、小回りが苦手なので、こういうラインどりになりがちです。

 

☆ドローンで言えば、ハイパワーモーターの2207で1500mahのベビー仕様の機体のようなものです。

 

☆一方、白黒車はドローンなら2306モーターで1300mahの軽量機体だと考えられます。

 

★つまり、車両の重さと駆動系の違いによって、コーナーの旋回性とラインどりは異なるということを示しているのです。

 

 


☆ドローンではコースのラインどりや操縦の基本ができないパイロットが、ハイパワー化で相手に勝てると勘違いすることが多いです。

 結果は墜落なので、本人もわかってると思いますが、軽量で旋回性のよい機体のほうが操縦もしやすく、自分の限られた技量を最大限結果につなげる必勝法はハイパワー化ではないことは明らかです。

 

 アメリカ、オーストラリアのトップパイロットとくらべると、韓国や日本のパイロットは、本番のレースで墜落ばかりしているのが目立ちます。

 何かが、明らかに違うんだと思います。

 

 


執筆途中 20181002

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ドローンレースのコース攻略は、モータースポーツのドラテクから学ぶ