レーシングドローンを購入する前に、PCシミュレーターで練習するのが時間とお金の効率が良いです。
まず1時間のフライト時間を稼ぐことから始めましょう。
最初は誰でも、画面グラグラの操縦になり、画面に酔うでしょう。
頭が痛くなって10分以上続けられないと思いますが、正しい操作を覚えてくるとだんだん酔わなくなります。
【PCシミュレーターで練習】
★ホバリングまでの練習は、ノートPCでもいいけど
★レースコースの練習には、超ハイパワーなPCスペックが必須(PCの選び方)
★トップパイロットのシミュレーター設定を利用しないと実機のようにはならない
★実機には及ばないシミュレーターの限界
自分がシミュレーターで基本操作をだいたいこなせるようになってきたら、実機のホバリング練習を取り入れてもいいと思います。
シミュレーター9割、実機1割ぐらいの比率で練習すればよいと思います。
シミュレーターだと、30分で30回墜落する練習が可能ですが、実機だとせいぜい5回墜落して、プロペラ交換に時間を取られるだけ、おそらく当日は飛行不能な状態に壊れると思います。
浮遊して操縦するだけの練習は、シミュレーターのほうが効率いいです。
目視飛行で、自分の操作が実際の機体の姿勢の動きにどのようにつながっているのか、外から自分の目で確認してください。理屈で理解したことが、体が自動的に反応するようになるまでは最低1か月はかかります。
【必須の基本】
シミュレーターでできた操縦方法、映像でみた機体の傾きやスピード感で自分の指が反応するでしょうか。
自分のイメージと実際の動きがずれると、頭がパニックになります。
最初は100パーセントパニックになります。やりたいことと真逆のことをしてしまいます。落ち着いて、正確な動きにつなげられるか、時間をかけて、体に覚えこませてください。
【ゴーグル】
ゴーグルを使用するFPVの練習はまだ必要ありません。
2か月目からはゴーグル練習を徹底的にやればよいことです。
本当に実機をFPVで自在に飛ばせるようになると、シミュレーターでは面白くなくなってシミュレーターでの練習が苦痛になります。
「習慣化」には毎日やりつづけて、人間は3週間かかるといわれています。
ドローン操縦の練習にも、この人間の生理現象は当てはまります。
3週間分の反復練習をやり遂げるまでは、できなくても当たりまえだと思ってください。
ちょっとやって、うまくできる人がいるとします。周りの人は、「あいつは天才的やな」とおだてるかもしれません。実際には間違っています。短期間に覚えたことは、実際には身についていません。
一つの練習のルーチンは、21日分、つまり3週間、毎日続けることで、脳内の神経プログラムと筋肉の制御プログラムが完全に書き換わります。
それまでは、アドリブ制御のプログラムなので、定着はしません。これが、しばらくやらないと忘れる現象です。
どんなに天才的な資質があるひとでも、約2年間は成長して上達します。2年後の上達レベルを上げるために、最初の1年間の練習は重要です。
そして、次の2年目は習得したことを、仕上げていく段階となります。
目で見て、頭でイメージすれば、機体を操作することができるようになります。
すぐにできなくても、何回もトライすることでできるようになります。
基本を徹底的にやりこんで、中級レベルとして紹介する練習をやりこめば、あとは「イメージして何回もトライする」ことで上達できるようになります。
※実機を使用
※目視飛行
※アングルモード(自動水平モード)
※PID設定は、ノーマルの初期設定
【目視飛行で離陸から着陸】
【ゴーグル?】
ゴーグルを使用するFPVの練習はまだ必要ありません。
2か月目からはゴーグル練習を徹底的にやればよいことです。
【アングルモードとは】
機体のフライトコントローラーの機能で、ジャイロセンサーが地面と機体の角度のズレを自動的に水平に保つ。
具体的には、ピッチロールの送信機スティックから指を離してニュートラル状態にすると機体は水平状態を維持するように自動滴に4つのプロペラの回転数を調整します。
ただし、高度の維持は手動なので、スロットルのスティックで高度を小刻みに調整しないと墜落また上空に消えていくかもしれません。
スロットルは離陸時には20%ぐらいまで上げてミリ単位の微修正をやり続けなければなりません。
【1パイロンでホバリング 目視飛行】
※アングルモードでの軌道制御
★ホバリング
★ピッチングとスロットルで直進・後退する(直進と速度制御)
★ピッチとロールの複合操作で曲がる(右折・左折の軌道制御)
【アングルモードでの機体操作の実際】
ホバリング練習の場合、2mぐらいの目線の高さまで離陸浮上させて、高度をスロットルだけで維持してください。
ピッチロールで機体の水平は意図的に手動で傾けることができます。通常30-40度以上には傾かない自動設定になっています。
ピッチロール操作で機体はスティックの方向に傾くと同時に、傾けた方向に進んでいきます。
移動を停めたい場合は、ピッチロールのスティックを中立に戻します。
ただし、横風が吹くと流されて、中立状態でも風下に流されます。逆方向にピッチロールスティックを傾けて、離陸地点の上空を維持してください。
【2パイロンで旋回の前進後退の目視飛行】
周回軌道で起動維持と高度維持
★「10メートル感覚の2パイロン」の間を往復で直線移動(連続の軌道制御)
★一転速度で連続的に操作できるようにする。
★左右の2パイロン
★前後の2パイロン
【2パイロンで8の字旋回 目視飛行】
周回軌道で起動維持と高度維持
★「10メートル感覚の2パイロン」の間を8の字周回
★逆回り8の字
★一転速度で連続的に操作できるようにする。
★左右の2パイロン
★前後の2パイロン
※実フライト時間で10時間
※スロットル20%以下
※アングルモード
※飛行精度2メートル以内
【3パイロンで定常円旋回 目視飛行】
周回軌道で起動維持と高度維持
「10メートル感覚の3パイロン」を使用して、低速で旋回(連続の軌道制御)
★正三角形の3パイロンの周りを旋回する
★正三角形の3パイロンを、低速で「定常円旋回」する
★一転速度で連続的に、低速から中速まで安定して操作できるようにする。
3パイロンは、目視では1か月から3か月程度、練習することで「体で操作を覚える」ことができる。
※実フライト時間で10時間
※スロットル30%以下
※アングルモード
※飛行精度2メートル以内
目視飛行でだいたい課題がクリアできてきたら、ゴーグルをつけて、FPVの映像を見て操縦する練習を開始します。
目視飛行で、指操作と実機の姿勢制御を体が覚えていることは大前提です。
【マスターのポイント】
【レーシングドローン練習と上達のために大事なこと】
初心者の基礎練習には、約3か月はかかる。器用な人も、習熟に時間がかかる人でも、6か月程度の違いしかないから、気にしなくても良いです。
1年間毎週、毎日やれば、どこかで、「空気をつかむ感覚」を実感できるようになります。
人間が空を飛ぶ感覚は、運動神経が良くても、数か月は最低必要です。
※筋肉が自動的に反応するためには、脳内組織、運動神経の組織が成長することが必要なので
とにかく、フライト時間を稼ぐことです。
実フライト100時間以上やれば、目で見て飛びたいところにだいたい機体を持っていけるようになります。
(ほぼ毎日なら1年、週2ペースなら2年はかかる。練習日回数なら100回)
ゼロから始めて2年間は初心者から中級レベルへの過程だと考えてよいと思います。
飛行時間を稼ぐだけで、どんどん上達します。練習するだけでうまくなります。
中級レベルになると、時間だけでは上達しない停滞期になります。
【初級レベルの悩み】
もし、どれか一つでも該当するなら、まだまだ、やればやるほど上達できます。
中級レベルだと、指操作を意識せずに、目で見た方向や姿勢にもっていけるようになります。
簡単なレースコースで、低速から高速まで、高度2メートル維持で、精度1メートルでコースラインを安定してトレースできること。
コーナーワークを、ロールとスロットルでコントロールして、空気をつかめるようになったら中級レベル。
まだ、フラッグにぶつかったり、ゲートにぶつかるようなら、初級レベルの練習が仕上がっていない証拠です。
初級レベルの練習ポイントを意識しながら、中級レベルの練習をしてください。
中級レベルは、
レースに参加して、墜落無しに3週できれば中級レベルはマスターです。
100年以上の歴史とドラマを積み重ねてきたモータースポーツの世界のサーキットコースやラリーコースを速く走るための練習や最速のセオリーの基本をまず、理解しましょう。
ロール(傾き)を旋回で積極的に利用するドローンの場合、車よりもバイクの要素もあると思います。
墜落させずに、フリーフライトがワンバッテリー維持できるようになったら、コース練習を始める。
そして、2年間やれば、始めた時には夢のまた夢であった中級レベルのフライト技術がマスターできるようになります。
トッププロと呼べるレベルのFPV映像は、初心者のことから見ておいたほうがいいと思います。
自分の限界を、自分で決めてしまって上達しないという悪循環にならないように。