プロペラはモータパワーとのバランスで選ぶ

46ピッチのプロペラとマッチするモーター

 

★モーター選びとのバランスを考える。T 5046Cのプロペラはモーター負荷が40ピッチよりも大きいプロペラです。

2205-2400kvだとモーターが負けて、回転数が高回転まで上がらずスピードも頭打ちになります。

 

【46ピッチのプロペラとマッチするモーター】

★少しトルクとパワーが大き目の2306-2400kvがレースの練習やフリースタイルには最適なバランスだと思います。

 

★これよりハイパワーのモーターだと、モーターパワーがピッチを上回ってモーターには優しいですが、低中速の回転の加速はすごくいいけど、一瞬で高回転までふけ切ってしまい、最高速が頭打ちとなります。

 

★例えば、2207-2400kvはとにかくハイパワーですが、モーターの発熱、プロペラがフラッグや地面と衝突したときに発生する逆流電流が大きく、ESCが壊れたり、モーター自体が壊れたりします。モーターの3本配線のういち1本が内部で断線するトラブルはよくあることです。

 

 

【モーター名前の4桁数字は、サイズとパワーの差】

※2207とは、モーターの直径が22ミリ、ローターの磁石の高さが7ミリということです。2306なら、モーター直径が23ミリと1ミリ大きく、高さが6ミリということです。

22X7ミリと23X6ミリだとどちらが、どんなパワーの出方をするのか。

 22X7ミリのモーターがより高回転までトルクが持続するので全体的にパワーがある感じです。少し重いです。

 一方、23X6ミリのモーターは、低中回転域でのトルク(回す力)を重視しており、レスポンス、つまりスティックの素早い動きに回転がついてくる感じです。スロットルを操作する正確性やパワーレスポンスは2207よりも良いといえます。

 

 


モーターのkvのちがい

【2400kvと2700kvのちが いを理解する】

 

 2400kvというのは、5セルのバッテリーの世界では低中速のレスポンス重視で、2700kvはよりバッテリーからの電流を食ってよりハイパワーになります。

 2400kvのほうがバッテリー、モーター、ESCへの負荷が少なくて、効率が良いモーターです。小さいコースでテクニカルなスロットル調整が求められる場合は、レスポンスの良さがアドバンテージになります。

 

 2700kvは、2400kvの1割増しのハイパワーでバッテリーやモーターが壊れるぎりぎりを攻める仕様のモーターと言えます。航続時間は減ります。しかし、広いスタジアムコースで直線全開スロットルが長いコースなら、圧倒的に有利です。

 

kvの単位の意味は、1Vで回る回転数。1Vで2400回転回るだけの電流を食う。つまり、どれくらい電気を食うか。車で言うと、燃費がリッター7キロよりも、リッター5キロのほうが燃焼力があるということで、パワーは出るエンジンです。パワーが出る代わりに、燃費が悪いので効率は悪くなります。

 

 

プロペラは、ローピッチからハイピッチまで推進力のちがいがあります。ドローンレースでは46から51まで。フリースタイルでは40から48までを使うことが多いです。

数字が上がると、ピッチが深くなり、より大量の空気を削りとります。

 

パワーのないモーターにはローピッチなプロペラを。

パイパワーなモーターにはハイピッチなプロペラを使います。

 

 また、スロットルを上げて最高回転までに達する時間が速いことをレスポンスが高いといいます。ローパワーなモーターにハイピッチなプロペラを組み合わせると、全開スロットルにしても、最高回転まで2秒かかるということがあります。

 

 こんなレスポンスが悪い機体では、テクニカルなコースは遅くなるばかりか、コントロールできずに墜落しかねませんね。

なので、パイロットはコースに合わせてプロペラのピッチを選ぶのです。

 

【プロペラとモーターの標準セット】

2205-2400kv 50x40x3

2306-2400kv 50x46x3

2207-2400kv 50x48x3

 

【より負荷をかけてハイスピードが欲しい場合】

 

2205-2400kv 50x43x3

2306-2400kv 50x48」x3

2207-2400kv 50x51x3

 

 



People

ガソリンエンジンとモーターのチューニングは似ている

【モーターの4桁数字の理解を深める ボアとストローク】

 モーターの2207は22X7ミリのローターサイズだとすでに説明しています。これは、ガソリンエンジンのチューニングを理解していれば、より特性が理解できると思います。

 モーターの直径は、エンジンのピストンの直径、つまりボアです。モーターの高さとはエンジンピストンの上下動の高さ、つまりストロークです。

 エンジンの燃焼室の空間は、ボア X ストローク で表します。

 

 ℉1のように高回転まで回しきるエンジンは、ボアは大きく、ストロークは小さめです。そのかわり、低中速回転でのトルクパワーがなく、7000回転以下ではパワーが出ません。したがスカスカですが、上がシッカリまわるエンジンです。

 

 一方、峠や悪路を走るラリー車の場合は、エンジン回転を高回転まで回すことよりも、低中加速のトルクパワーが重視されます。ボアよりも、ストロークが長いエンジンがより実用領域でのパワーがあがります。

 

 実際ラリー車では、℉1エンジンでは全くパワーが出ない7000回転以下しか回らないエンジンをつくります。最大トルクの回転域は4000回転前後です。


縦が長いモーターとストロークが長いピストンは似ている

 ハイパワーのエンジンを作るには、ピストンのストロークを上げて圧縮比を上げることでトルクパワーを稼ぐことができます。モーターも06よりも07のほうがパワーができますよね。

 

 ガソリンエンジンの場合、ピストンストロークを上げすぎるとシリンダーとの摩擦スピードが上がり、最終的にはオイルの潤滑ができずに焼き付きを起こします。

 同様に、7000回転がレブリミットのエンジンを10000回転まで回すと、ピストンとシリンダーが高速に摩擦しすぎて焼き付きを起こしたり、上下動の重力負荷の振動でコンロッドが折れたりします。

 

 モーターの場合は、07ミリの高さのモーターより、06ミリのモーターのほうが電流量が少なめで、モーターの発熱は低めです。2207モーター4個で51ピッチのプロペラを、正常なフルスロットルでフル加速すると130-150アンペア消費します。

 07モーターは常にオーバーヒート気味で過電流を消費するので、注意が必要です。 

 ハイピッチのプロペラで、100C程度のバッテリーだと、全開飛行を30秒以上続けると、電圧低下のガス欠症状が出て、バッテリーが過放電して異常発熱して壊れます。120Cでも、少しましにはなっても、ハイパワーモーターにハイピッチのプロペラを使えば簡単に過放電で壊れるので注意してください。

 

 最高速を競うハイスピードチャレンジでは、瞬間速度に合わせて、フルスロットル時間を調整するテクニックが必要とされるのはこのためです。

 

 ※ゲートに衝突して、プロペラがロックすると、瞬間的には以上に大きな電流が流れて、燃えたり、断線したりします。これには、モーターにブレーキがかかるときに、発電機と同様に、何倍もの電圧と電流も発生させることも大きな原因です。

 

 

 

Tamen a proposito, inquam, aberramus. Non igitur potestis voluptate omnia dirigentes aut tueri aut retinere virtutem.